大リーグのキャンプは各地で行われ、米フロリダ州タンパでヤンキースの井川慶投手は18日、投球練習はせず、けん制などに取り組んだ。松井秀喜外野手は20日の野手組開始に備え、球場のロッカー整理に姿を見せた。
右ふくらはぎ痛で個別メニューの斎藤隆投手(ドジャース)はブルペンに入って25球を投げた。桑田真澄投手(パイレーツ)は投球はせず、マリナーズの城島健司捕手は走者をブロックする練習をこなした。(共同)
◇大塚力強く38球
初日から熱い思いをぶつけるように投げた。レンジャーズの大塚は「オフにいろいろあったので、もう1回自分の力を見せつけたい」。力強い38球には、闘志が乗り移っていた。
昨季32セーブ、防御率2.11の好成績にもかかわらず、チームは新たな抑え役としてドジャースで活躍したガニエを獲得した。努力と工夫を重ねて手にした念願の抑えの座。中継ぎへ戻ることが納得できるはずはない。「見とけよ、と思うし、こういう気持ちがあるときの僕は、いい成績が残せる。ゆったり自分のポジションが確立されていると力が出ないタイプだし、僕にとっては、いい状況ですよ」
サンディエゴの自宅周辺などで既に10回ほどブルペン入り。それでも前夜はなかなか寝付けず、ベッドの中で初日の投球を仮想した。“熱血漢”大塚の「キャンプ中はチームのことより、まず競争。自信はある」の言葉に実感がこもる。(共同)
〇…右ふくらはぎ痛で2日目も個別メニューのドジャース・斎藤は、この日はブルペンで感触を確かめるように直球を25球投げた。1月中旬に日本で故障し、渡米後に再び同じ個所を痛めた。それ以来のブルペンでの投球だったが「足のことで慎重にやっているが、肩は心配ない」と話した。「3度目の故障はできない」とベテラン。はやる気持ちを抑えて4日目までは個別メニューで調整するつもりだ。(共同)
○…近年の大リーグはラテン系選手が増え、意思疎通に十分な英語力を持つパイレーツの桑田も「半分くらいがラテン系だから」と、今度はスペイン語習得に乗り出した。まだ「1日(単語)一つは覚えたい」という程度だが「誰とでも同じように接したい」という姿勢が、外国語への関心を高めている。
この日は投球練習をしなかった桑田。ラテン系選手に「おじいさん」と呼んでくれと伝えたという。それを報道陣に説明する際に思い出せなかったが、すぐ同僚に聞き直すと「ビエホ? ああ、そうそう。グラシアス(ありがとう)」。(共同)
毎日新聞 2007年2月19日 11時41分 (最終更新時間 2月19日 12時57分)