西武スカウトによるアマチュア2選手への現金供与問題で、同球団は14日、球界に詳しい池井優・慶大名誉教授(72)が委員長を務める外部有識者4人で構成する調査委員会を発足させた。調査委は球団側が提出する資料などを基に、現金供与の実態解明とともに再発防止の提言を行う。
池井委員長以外の3人委員は、▽ジャーナリストの嶌信彦氏(64)▽作家の吉永みち子氏(57)▽元検事で弁護士の矢田次男氏(58)。球団によると、矢田弁護士が中心となり各委員の日程調整を行い、初会合に向けた準備を始めた。池井委員長は「問題の実態解明と原因追及を厳正に行う。60年間親しんできたプロ野球の健全な発展に向け役立ちたい」とのコメントを発表した。
球団側は12日、コミッショナー事務局に調査報告書を提出したが、根来泰周コミッショナー代行から内容の不備を指摘された。このため、調査委の報告書がまとまり次第、根来代行に再度報告することになっている。
西武ホールディングスの後藤高志社長は「(調査委には)あまり時間をかけず、早いタイミングで報告書をいただきたい」と語り、報告後に球団関係者の処分を検討する考えを示した。太田秀和球団社長は「委員会の指示に全面的に従い、協力したい」と述べた。
また、アマ側への謝罪や事実説明の時期について、太田球団社長は「まだ事実関係が(すべて)分かっていないから時間をください」とし、調査委の報告を待って行うとの考えを示した。【立松敏幸】
毎日新聞 2007年3月14日 20時58分 (最終更新時間 3月15日 0時03分)