気象庁は5日、低気圧が発達しながら日本の南海上を進む影響で、6日未明にかけて関東甲信や近畿地方で大雪になる恐れがあると発表した。予想される東京都心の6日朝までの降雪量は最大5センチ。同庁は交通機関の乱れや路面の凍結に注意を呼びかけた。
雪が降る中、傘を差して歩く人たち(5日、東京都渋谷区)
気象庁によると、前線を伴った低気圧が東寄りに進み、関東の南上空に強い寒気が流れ込む。東日本の太平洋側を中心に、気温が下がる5日深夜から雪が強まる可能性が高い。
6日午前6時までの降雪量は、いずれも多いところで近畿地方が40センチ、甲信地方が25センチ、関東と東海が20センチ。平野部でも雪になるとみられる。
降雪の予報などを受け、全日空は5日に羽田を発着する国内線46便の欠航を決めた。日本航空も同日の50便の運航を取りやめた。
東日本高速道路会社は5日、大雪で通行止めになる可能性があるとして、関越自動車道や圏央道の首都圏の区間について、不要不急の利用を控えるよう求めた。
立教大は6日、東京都豊島区と埼玉県新座市にある2つのキャンパスで一般入試を予定。雪で交通機関が大きく乱れるなどした場合は、試験開始時間を変更する可能性があるという。広報担当者は「状況を見ながら判断したい。変更があればすぐにホームページで周知する」としている。
交通機関の乱れに備え、社員らに早めの帰宅を促す会社も。東京・大手町で働いている男性会社員(25)は「上司から今日は残業せずに定時で帰宅するように言われた。なるべく早めに仕事を終えたい」と話していた。