警察庁は12日、18歳未満の子供が使うスマートフォン(スマホ)用の閲覧制限(フィルタリング)について、全国の携帯電話販売店が客に適切な説明をしているかどうかをまとめた調査結果を発表した。「不適切」「一部は改善を要する」と評価された店が全体の51.7%を占めた。
同庁は「スマホの急速な普及に販売店の対応が追いついていない」と分析。インターネットを利用した子供を巻き込む性犯罪などが深刻化するなか、携帯電話事業者に対し保護者への説明を強化するよう要請する。
スマホを対象にした初の調査で昨年9~10月、全国の1202店を対象に実施した。同庁の委託を受けた調査員が、身分や目的を伏せて店舗を訪問。「中学2年の娘にスマホを持たせる予定」という設定で、各店の説明状況を評価した。
店の31.9%が「非常に良い」、16.5%が「適切」との評価を受ける一方で「一部は改善を要する」とされたのが29.7%、「不適切」は22.0%だった。
販売員へのアンケート調査で、保護者がフィルタリングを利用しなかったり解除したりする理由を聞いたところ、「子供が利用したいサイトやアプリが利用できない」「子供から解除するよう頼まれた」といった回答が多かった。