サーマクールの仕組み
日本では未承認の米国製小じわ取り機「サーマクール」を販売目的で違法に保管したとして、大阪府警は9日、医薬品医療機器法違反(未承認医薬品等の販売目的貯蔵)の疑いで、大阪市住之江区の医療機器販売会社「セイルインターナショナル」など数カ所を家宅捜索した。厚生労働省は近く、同社を府警に刑事告発する方針という。
転売品の美容機器でやけど 厚労省「直ちに使用中止を」
捜査関係者らによると、サーマクールは棒状の先端部分を顔にあて、電磁波による刺激でコラーゲンを増やす美容機器で、輸入価格は約890万円。同社はサーマクールを米国から輸入し、改造して転売する目的で保管した疑いがある。改造により使用者がやけどを負う被害が出ており、朝日新聞が問題を報じた2月16日、厚労省は転売品の使用中止を呼びかけていた。
日本で未承認の医療機器は、国が許可すれば医師が個人で輸入できるが、医師免許のコピーを付けて厚労省の出先機関である厚生局に申請し、輸入許可証を得る必要がある。同社は入手した医師免許のコピーを無断で使い、様々な未承認機器の輸入を申請した疑いも持たれており、府警は有印私文書偽造・同行使などでの立件も視野に調べる。
厚労省によると、同社はサーマ…