四国電力は14日、仙台港(仙台市)に石炭と木質バイオマスを混ぜて燃やす火力発電所「仙台高松発電所」(出力11万2千キロワット)を建設する方針を発表した。四電が四国以外で発電所をつくるのは初めて。電力小売りの全面自由化を受け、首都圏など東日本での電力販売を強化する。
住友商事と共同出資して設立する新会社が建設と運営を担う。年間発電量は8億キロワット時で、一般家庭25万世帯分に相当する。
ただ、着工には仙台市が実施する環境影響評価をクリアする必要がある。四電などは同日、評価を受けるための手続きを始めた。手続きが順調に進めば2018年度後半に着工、21年度前半に営業運転を始めたい考えだ。建設費は非公表。
四電は16年4月の電力小売りの全面自由化や四国全体の人口減少で顧客の減少が続く。同社広報は「首都圏を中心とした四国域外で販売することで収益力を向上させたい」としている。