三菱自動車の小型SUV「エクリプス・クロス」=ジュネーブ
世界有数の自動車見本市とされるジュネーブ国際モーターショーが7日、開幕した。先進国、新興国を問わず自動車販売の成長を引っ張るSUV(スポーツ用多目的車)の新型車の展示が目立った。
世界の自動車メーカーや部品会社など約180社が集った華やかな展示場では、各社首脳がブースに立ち、カメラの前で自慢の新型車を紹介した。
日産自動車の傘下に入った三菱自動車は、新型の小型SUV「エクリプス・クロス」を発表。新型車を出すのは、昨年春に燃費不正が発覚して以降では初めてで、会場には多数の報道陣が詰めかけた。益子修社長は報道陣に「久しぶりの新車でお客様も待っていたと思うので成功させたい」と述べた。日本では来年初めに発売する予定で、デザインを重視したSUVで若い世代の取り込みをねらうという。
富士重工業も4年半ぶりに全面改良したSUV「スバルXV」を初披露。4月に日本に投入し、その後、世界各地で売る。吉永泰之社長は「スバルは世界で安全性が評価されている」と述べ、衝突を回避する自動運転支援システムを標準装備するなど、安全機能で差別化を図る考えを示した。現行車を上回る年間15万台以上の販売を目指す。
スウェーデンのボルボ・カーズも、世界販売の3割を占めるSUV「XC60」を全面改良するなど、SUVの新型車発表が相次いだ。モーターショーの一般公開は9~19日。(ジュネーブ=寺西和男)