片倉チッカリン(4031)とコープケミカル(4003)は17日、10月1日をめどに合併することで基本合意したと発表した。チッカリンは果樹・園芸用有機複合肥料、コープケミは米麦向け化学肥料を得意としており、合併により幅広い営農類型をカバーする肥料会社となる狙い。チッカリンを存続会社とする吸収合併の方式で、コープケミは9月28日付で上場を廃止する。
併せて両社はそれぞれ第三者割当増資を実施すると発表した。チッカリンは丸紅(8002)を引受先として最大480万株の新株を発行し、調達額は同13億円程度(手取り概算)となる見通し。17日時点の発行済み株式数は2147万株で、今回の増資により株式数は最大22.4%増える。調達資金は不動産開発事業などに充当する。筆頭株主である丸紅の持ち株比率は25.00%から38.70%に上昇する見込み。チッカリンは2015年3月期の業績への影響を「軽微」としている。
コープケミは、全国農業協同組合連合会(全農)などを引受先として最大で3325万株の新株を発行し、調達額は同35億円程度(手取り概算)となる見通し。17日時点の発行済み株式数は5600万株で、今回の増資により株式数は最大59.4%増える。調達資金は短期および長期借入金の返済資金に充当する。筆頭株主である全農の持ち株比率は12.76%から43.24%に上昇する見込み。コープケミは2015年3月期通期の業績への影響を「判明し次第お知らせする」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕