【NQNニューヨーク=古江敦子】25日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小反発し、前日比10銭の円高・ドル安の1ドル=118円80~90銭で取引を終えた。米長期金利が低下し、日米の金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが優勢だった。
イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は25日、米下院での議会証言に臨んだ。前日に続いて政策金利の引き上げ時期については明言を避けたため、ドルの買い持ち高を解消する動きが広がった。
もっとも、この日のイエレン議長の発言について「目新しい材料はなかった」との受け止めが市場では多い。外国為替相場が全般的に動意に乏しい展開となったこともあって、積極的に円を買う動きも限られた。
この日の円の高値は118円81銭、安値は119円07銭だった。
円は対ユーロでもみ合い。前日と同じ1ユーロ=134円90銭~135円00銭で終えた。ユーロがドルに対して上昇したことを受け、対円でもユーロ買いが及んだ。半面、対ドルでの円買いが波及し、方向感に乏しかった。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は25日、欧州議会で証言した。ギリシャへの金融支援が延長されたことについて議会からの「寛大すぎる」との批判に対して、反論する場面もあったと伝わったが、相場への影響は限られた。
ユーロは対ドルで続伸し、前日比0.0020ドル高い1ユーロ=1.1355~65ドルで終えた。イエレン議長の議会証言で目新しい内容がなかったとして、持ち高調整を目的としたユーロ買い・ドル売りが続いた。
この日のユーロの高値は1.1369ドル、安値は1.1336ドルだった。