【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領は米公民権運動の転機となった1965年の「セルマ大行進」から50年を迎える7日、行進の起点となった南部アラバマ州セルマを訪問する。ミシェル夫人も同行する。オバマ氏は騎馬警官と黒人のデモ隊の攻防の場所となったエドマンド・ペタス橋で演説をする。ホワイトハウスが発表した。
セルマ大行進は差別と脅迫により、有権者登録を妨害されていた黒人がセルマから州都モントゴメリーまで抗議の行進をしようとしたもの。エドマンド・ペタス橋で白人州知事の命令を受けた騎馬警官が黒人のデモ隊に催涙ガスを撃ち込み、ムチやこん棒で殴打した。
多くの黒人が血だらけになった模様が米メディアによって世界中に「Bloody Sunday(血の日曜日)」として報じられた。米国の「暗部」への批判が集まり、その後の公民権運動を後押しする一因となった。