日立製作所は12日、英国で鉄道を運行するアベリオ(オランダ)から、鉄道車両234両を正式受注したと発表した。10年間の保守でも契約し、受注額は700億~900億円とみられる。設計や部品を共通化した世界戦略車両の受注は初めて。英国や欧州大陸での受注に弾みをつける。
英国で鉄道システムを手がける日立レールヨーロッパが受注した。最初の7編成を日本から出荷し、残りは建設中の現地工場で生産する。2018年末までに全70編成を納入する。アベリオは運行権を持つスコットランドのエディンバラとグラスゴーを結ぶ路線などに日立製車両を投入する。
エディンバラ周辺の車両基地を使い、保守サービスも提供する。昨年10月の優先交渉権獲得時には車両価格を400億~500億円と想定していた。車両価格の上昇と保守費用により数百億円ほど上振れしたようだ。