昨年7月に九州自動車道でバスジャックをしたとして、人質強要処罰法違反と銃刀法違反の罪に問われた福岡県福智町の無職、小林優之被告(27)に対する判決公判が13日、福岡地裁であり、井野憲司裁判官は懲役5年(求刑懲役7年)の実刑を言い渡した。
井野裁判官は「被告は入所するグループホームで周囲の人々の態度や言葉に不満を抱き、現実逃避の目的などから、バスを乗っ取った」と認定。「乗客に与えた恐怖感は大きい。過去に銃刀法違反罪による3回の服役歴もあり、重い刑罰が必要」と判断した。
一方で「生来の発達障害を持ち、自己の欲求を適切に抑制するのが難しい点は、被告への責任非難を弱める」とした。
判決によると、小林被告は昨年7月20日、福岡県内で九州自動車道を走行中の高速バス内で、ナイフを示して「止まるな」などと運転手を脅迫。乗客ら25人を監禁し、人質にしたとしている。