26日午前の東京外国為替市場で円相場は反発した。12時時点は1ドル=119円29~32銭近辺と、前日17時時点に比べ32銭の円高・ドル安で推移している。
朝方から、円買い・ドル売りが先行した。さえない米経済指標や米株安を受けて米景気の先行きに不透明感が強まり、主要な通貨に対してドルが下落した前日の海外市場の流れを引き継いで始まった。
株式市場で日経平均株価が反落しその後も軟調に推移すると、投資家のリスク回避姿勢が強まり、低金利通貨である円を買いドルを売る動きが一段と強まった。
ただ、円の上値は重かった。市場では「119円台前半にかけては、ドルが比較的割安とみて押し目買いが入りやすい」(国内銀行)との指摘があった。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の講演を控え、様子見姿勢から積極的に持ち高を傾ける動きは限定的だった。
9~12時の円の高値は119円27銭近辺、安値は119円51銭近辺で、値幅は24銭程度だった。
円は対ユーロで4日ぶりに反発した。12時時点は1ユーロ=130円96銭~131円01銭近辺と、同3銭の円高・ユーロ安で推移している。円が対ドルで買われた流れが、円の対ユーロ相場にも波及した。
ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0977~80ドル近辺と、同0.0026ドルのユーロ高・ドル安で推移している。軟調な米経済指標と対照的に、ドイツの経済指標が市場予想を上回ったことを手がかりに、ユーロ買い・ドル売りが進んだ前日の海外市場の流れを引き継いだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕