3日の株式市場でキユーピーの株価が一時、前日比15%高の3500円まで急伸し、連日で上場来高値を更新した。2日に2014年12月~15年2月期の連結純利益が前年同期比2.5倍の50億円となったと発表。国内外の収益拡大を期待した買いで、この日の売買代金は約100億円と前日の4倍強に膨らんだ。
卵加工品事業は値上げの浸透と原材料安の両面で採算が改善している。海外販売も好調で、なかでも中国の売上高は35%増えた。2日には決算と同時に中国で3社目となる製造・販売子会社の設立も発表した。SMBC日興証券が2日に目標株価を3330円から3720円に引き上げたのも材料視されたようだ。
キユーピーからの連想買いで、3日はカルビーや森永製菓など他の食品株も大きく上昇した。食品株については「国内の景気回復や値上げに海外成長が加わり、業績の先行きに安心感が持てる」(野村証券の松浦寿雄氏)との指摘がある。ただ、全般に足元の株価上昇ペースが速く、高値警戒感もくすぶっている。