【テヘラン=共同】イラン核問題の包括解決に向けて、欧米など6カ国とイランが枠組み合意に達したことについて、保守強硬派が主導するイラン国会のアブトラビ副議長は5日、世界のほとんどの国がウラン濃縮を認められていない中で「欧米が例外的にイランの権利を認めたことは素晴らしい勝利だ」と述べた。イランメディアが伝えた。
副議長は政府と国民、国会は最高指導者ハメネイ師の下で同じ方向を向いていると述べ、国の団結を強調した。軍高官が交渉を率いるザリフ外相の努力をたたえたことも伝えられている。
核問題で国会と軍が穏健派のロウハニ政権に評価を与えたことは、今後の交渉に好材料となりそうだ。
一方、6月末までの最終合意に向け、国際原子力機関(IAEA)の抜き打ち査察を可能にする追加議定書の批准を国会が認めるかどうかが重要となるが、国会のボルジェルディ国家安全保障・外交委員長は「国会には反対意見が多く、まだ道は開けていない」と述べた。