【ワシントン=川合智之】米航空宇宙局(NASA)の研究者は8日の講演で「10年以内に地球外生命体の確かな兆候が得られ、今後10~20年で決定的証拠が見つかると信じている」と述べた。地球外生命体は「見つかるかどうかではなく、いつ見つかるかだ」と強調、将来の火星探査などでの発見に期待を示した。
エレン・ストファン主任科学者はワシントンでの講演で「どこでどうすれば見つかるかは分かっている」と指摘。生命が育まれるには、水が液体の状態で存在していることが重要だとした。木星の衛星「エウロパ」や土星の衛星「エンケラドス」、過去に海があった火星などが有力候補とみられる。
NASAは2030年代に火星の有人探査を目指しており、生命の痕跡が見つかる可能性もある。ただストファン氏は、発見可能な地球外生命体は「小さい緑色の宇宙人ではなく、微生物だ」とも付け加えた。