小学6年生と中学3年生を対象にした文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が21日、全国の学校で始まった。全員参加方式での実施は3年連続。国公私立計3万388校の計約222万6千人が参加する。
全国学力テストを巡っては、大阪府教育委員会が高校進学につかわれる内申点の基準作成に活用することを決めた。文科省が「趣旨に反する」と懸念を示しており、今回のテスト結果を巡って曲折もありそうだ。
東京都内の小学校では同日午前、児童らが問題用紙を前に緊張した表情でテストに臨んだ。男性教員が「しっかり力を出し切れるようにがんばって」と声をかけていた。
今年の実施教科は国語と算数・数学のほか、3年ぶりに理科が加わった。国語と算数・数学では知識をみるA問題と、活用力を測るB問題が出題される。文科省は結果を8月ごろにまとめ、都道府県別の平均正答率を公表する方針。
全国学力テストの学校別成績の公表は2014年度から認められた。しかし14年度に公表した市区町村教委は全体の約6%にとどまる。