【ジャカルタ=鈴木亘】インドネシアの首都ジャカルタで世界経済フォーラムの東アジア会議が21日、3日間の会期を終えて閉幕した。今年末に発足する東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)に関心が集まり、参加者は企業への影響や規制などの課題について議論した。
AECは域内で関税の撤廃や資本市場の自由化などを進め、単一市場としての魅力を高める狙い。マレーシアのムスタパ貿易産業相はAECの進展でASEANの経済成長が加速し「10~15年後には欧州連合を追い越せる」と強調した。ボストンコンサルティンググループのハンスポール・バークナー会長は「課題は山積みだが、成功すれば大規模な投資が見込める」と期待を示した。
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、インドネシアのバンバン財務相は「(世界銀行など)既存の機関と同じ水準の監視機能を持てるように働きかけている」と述べた。演説したインドネシアのジョコ大統領は「我々が抱える課題はあなた方のチャンスだ」と強調し、外国人のビジネスマンに投資を呼びかけた。