2日午前10時50分ごろ、浜松市中区鍛冶町のJR浜松駅近くの交差点に信号無視した乗用車が進入、歩行者を次々とはねた。同区の主婦、水鳥真希さん(31)が頭を強く打ち、病院で死亡。水鳥さんの夫(31)と10カ月の娘を含む男女4人が打撲や擦り傷の軽いけがをした。車は現場から約200メートル南の路上で、別の車と接触し止まった。
静岡県警浜松中央署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、運転していた職業不詳の女(32)=浜松市東区=を逮捕した。自動車運転処罰法違反の容疑を過失致死に切り替えて詳しい事故原因を調べる。
浜松中央署によると、車には女の夫が同乗しており、夫は「妻が突然興奮してアクセルを踏み込んだ」と話している。同署は刑事責任能力の有無を慎重に調べる。署員らが駆け付けた際、女は路上にあおむけに寝転んでいた。「人をはねたが逃げてはいない」と容疑の一部を否認している。
女は信号待ちで前に止まっていた車1台を追い抜き、左折しながら横断歩道に突っ込んだ。負傷者には愛知県岡崎市の男子学生(19)も含まれる。
現場はJR浜松駅西側の繁華街のスクランブル交差点。周囲に商業施設が入るビルや百貨店が立ち並び、人通りも多い。〔共同〕