8日午前の東京外国為替市場で円相場は反落した。12時時点では1ドル=119円94~96銭近辺と、前日17時時点に比べ56銭の円安・ドル高水準で推移している。事業会社の決済が集中しやすい実質的な5・10日(ごとおび)で、国内輸入企業の円売り・ドル買いが優勢だった。日経平均株価を含めアジアの株式相場が上昇したことで、低金利通貨の円を売りドルを買う動きが進んだとの声も聞かれた。
朝方から買いが優勢だった。7日発表の週間の米新規失業保険申請件数が米雇用情勢の回復を示す結果となり、円売り・ドル買いが優勢だった同日のニューヨーク市場の流れを引き継いだ。市場では「前日の米雇用指標を受け、日本時間8日夜に発表の4月の米雇用統計も米景気の堅調さを裏付ける内容になるのではないかとの思惑から、8日の東京市場でも円売り・ドル買いを誘った」(国内銀行)との指摘があった。
9~12時の円の安値は119円97銭近辺、高値は119円71銭近辺で、値幅は26銭程度だった。
円は対ユーロで大幅に反発した。12時時点では1ユーロ=134円47~50銭近辺と同1円22銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルでのユーロ売りが対円に波及し、円買い・ユーロ売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで大幅に反落した。12時時点では1ユーロ=1.1210~13ドル近辺と同0.0156ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。ユーロが対英ポンドで下げたことに連動し、ユーロ安・ドル高が進んだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕