28日の東京金融市場は円安・株高の「トランプ相場」に一服感が出た。為替は一時1ドル=111円台前半と5日ぶりの円高ドル安水準に。日経平均株価の終値は、8営業日ぶりに値下がりした。
先週末に米国の長期金利上昇が一服し、30日の石油輸出国機構(OPEC)総会での減産合意見送りへの警戒感からドルを売って円を買う動きが強まった。午後5時時点の対ドルは前週末午後5時より1円20銭円高ドル安の1ドル=111円93~95銭。対ユーロは同49銭円高ユーロ安の1ユーロ=119円26~30銭だった。
円高を受け、株式市場でも利益を確定しようと輸出関連株などが売られた。日経平均の終値は前週末より24円33銭(0・13%)安い1万8356円89銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)の終値は同5・05ポイント(0・34%)高い1469・58。出来高は21億8千万株。
市場はOPEC総会や12月2日の米国雇用統計に注目しており、「値動きの荒い相場が続きそうだ」(三井住友信託銀行の瀬良礼子氏)という。