【ニューヨーク=高橋里奈】米東部ペンシルベニア州フィラデルフィア北部で起きた全米鉄道旅客公社(アムトラック)の列車事故は、新たに1人の死亡が確認され、死者は計6人となった。200人以上が病院に運ばれたという。米運輸安全委員会(NTSB)は13日、原因究明の捜査を本格的に始めた。
フィラデルフィアのナッター市長は12日深夜に会見し、「今まで目にしたことがない惨状で、なぜこのような事故が起きたのかわからない」と説明。複数の米メディアによると、線路のカーブ部分の老朽化や列車の速度超過の可能性が浮上している。
事故は米東部時間12日午後9時半ごろに発生。ワシントンからニューヨークへ向かうアムトラックの188便が脱線し、7両の列車が横転した。列車には238人の乗客と5人の乗務員が乗っていた。
二大都市であるワシントンとニューヨークを結ぶ路線は全米でも有数の基幹路線。アムトラックは13日もニューヨーク―フィラデルフィア間を運休する予定だ。
同路線は日本人も出張などで利用するが、在ニューヨーク日本総領事館によると、「日本人の負傷者の情報には接していない」という。