【シリコンバレー=兼松雄一郎】米IT(情報技術)大手のシスコシステムズが13日発表した2~4月期決算は売上高が前年同期比5%増の121億3700万ドル(約1兆4400億円)、純利益が12%増の24億3700万ドルだった。アジア・太平洋地域の受注が上向いた。
データセンター、セキュリティーサービスなどの事業が好調で売上高利益率が改善した。実質的な1株利益は0.54ドル(前年同期は0.51ドル)で市場予想を上回った。
7月の20年ぶりのトップ交代に向け弾みを付けた。電話会見でジョン・チェンバーズ最高経営責任者(CEO)はチャック・ロビンズ氏を後任に選んだ理由として「組織をまとめる力」を挙げた。チェンバーズ氏は会長として、ロビンズ氏が「組織の壁を超え、サービスを効果的に統合していく」ための補佐役に徹するとした。「CEOになった20年前と状況は似ている。あらゆる製品、都市まで、全てつながりデジタル化する。大きな商機がある」との長期的な展望を語った。