【ロンドン=共同】英政府は13日、2004年9月にチャールズ皇太子が、イラク戦争に派兵した英国軍について「不十分な装備で過酷な任務に就いている」と述べたブレア首相(当時)宛ての手紙など、04~05年に皇太子と首相や閣僚らの間で交わされた計27通を公開した。
皇太子による政府当局者への手紙の内容が明らかになるのは異例。手紙の存在自体は知られており、王位継承順位1位の皇太子と政府首脳らとの手紙のやりとりに政治的中立性の観点から疑問の声が出るとともに、内容に注目が集まっていた。
イラク戦争のくだりは、軍用機更新計画の遅れに懸念を示す中で触れたもの。当時、英国では反戦世論が高まっていたが、派兵の是非には触れていない。ブレア氏からの返事も軍装備の状況などを説明するにとどまった。