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米上院、情報収集の改革法成立 当局の情報収集復活へ

【ワシントン=川合智之】米議会上院は2日、情報機関がテロリストの捜査のために通話記録を収集する方法を見直した「米国自由法案」を賛成多数で可決した。下院は既に可決しており、オバマ米大統領の署名を経て同日成立した。米国では一般市民らの通話記録を収集する根拠法の規定が1日までに失効し、当局による情報収集が一時停止に追い込まれていた。新法が成立したことで、活動再開のめどが立った。


米国家安全保障局(NSA)は2001年の米同時テロを受けて成立した愛国者法の規定に基づいて一般市民の通話履歴を収集してきた。13年に米中央情報局(CIA)元職員スノーデン氏の暴露で大量収集の事実が発覚した。


オバマ氏は情報収集方法の改革案を策定し、これに基づいて米下院は新法を可決した。ただ、上院は議員の抵抗で審議が遅れていた。オバマ氏は「テロリストに対抗する重要な手段が失われる」と上院に早期採決を呼びかけていた。


新法は情報機関による不特定多数を対象にした通話記録の収集を中止し、通信会社が記録を保管する。情報機関が記録を入手するには裁判所の命令を得る必要がある。


スノーデン氏は当局がテロ支援者や外国スパイの捜査を目的に、無関係な個人を含めた通話や電子メールの記録を大量に入手していると指摘した。プライバシー侵害との批判が米国内で強まった。


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