NECの遠藤信博社長は8日、「世界ICTサミット2015」(日本経済新聞社・総務省主催)で講演し、「ICTの価値を人の暮らしを豊かにするために使っていきたい」と述べ、そのキーワードとして、「安心、安全、効率、公平」を挙げた。
講演するNECの遠藤社長(8日午後、東京・大手町)
遠藤社長は、「ICTが生み出す価値は、時間、対応、空間の3つである」と強調。データをリアルタイムで処理し、様々な状況を判断、対応することが可能になった。そのため、場所に関係なく人々が公平なサービスを受けられると説明し、「場所が違っていても同じ質の教育や医療がうけられる」ことを例に挙げた。
「また、NECの顔認証は世界トップの成績を誇る」と言及。バイクに乗った人物の特徴を認識する技術によって、実際アルゼンチンの一都市で、交通事故やひったくりの防止になった例を紹介した。
今後、こうした顔認識の技術を含め、「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてパブリック・セイフティ(公衆安全)の面で貢献をしていきたい」と支援の意向を示した。