【ルクセンブルク=森本学】ユーロ圏19カ国の財務相は18日夜(日本時間19日未明)、ルクセンブルクで会合を開き、ギリシャへの金融支援継続を巡って協議したが、進展はなかった。欧州連合(EU)のトゥスク大統領は会合終了に合わせ、22日午後7時(日本時間23日午前2時)から、ブリュッセルでユーロ圏首脳会議を臨時開催すると発表した。首脳レベルでの政治決着を目指す。
財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は会合後の記者会見で「ほとんど進展がなかった」と説明。ギリシャ側に経済の混乱を避けるため、交渉打開へ協力するよう「強いシグナルを発した」と語った。
そのうえでギリシャ側に交渉打開につながる財政改革案を「数日中」に提示するよう求めた。ギリシャ側から提案があれば、首脳会議前に財務相会合を開く可能性もあると言及した。
ギリシャの金融支援を巡っては6月末に期限切れが迫っている。対立が続いたまま期限を迎えれば、財政難のギリシャは資金枯渇に陥り、財政破綻に向かうリスクが高まっている。トゥスク大統領はEU首脳会議の開催を知らせた電子メールでの声明で「政治のトップがギリシャ問題を緊急に議論すべき時だ」と訴えた。