福岡県公安委員会は18日、特定危険指定暴力団工藤会(本部・北九州市)トップの野村悟容疑者(68)=所得税法違反容疑で再逮捕=宅の使用制限命令の範囲を拡大した。従来は建物内だけが対象だったが、新たに駐車場を含む敷地も対象にした。工藤会組員が昨年秋以降、規制対象外だった駐車場に倉庫を作り、組員の出入りが確認されたため。
命令期間は18日から3カ月間。改正暴力団対策法に基づく措置で、組員の集合や凶器の保管など組織的な活動を規制する。福岡県警は同日午後、野村容疑者宅や倉庫に使用を制限する標章を貼った。
また福岡県公安委は18日、本部事務所に対する使用制限命令も20日から3カ月間延長することを決めた。
野村容疑者は昨秋以降、元漁協組合長殺害など3事件で逮捕、起訴され、今月16日には同会の上納金の一部を脱税したとして所得税法違反容疑で再逮捕された。