【ヤンゴン=松井基一】ミャンマー政府は30日、2013年春に成立した最低賃金法に基づく法定最低賃金を日給3600チャット(約390円)に定めると発表した。外資企業を含むすべての職種が対象になる。国内の企業や労働組合などの意見を聞いたうえで、正式に決める。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の最低賃金では最低の水準となる見通しだ。
最低賃金の水準を巡っては主要労組が日給5000チャットを求め、最大経済団体は同3000チャットに抑えようとした。労使間の主張の隔たりが大きく、調整に時間がかかった。
ミャンマーでは11年の民主化後、高い経済成長や外国企業の進出増加で人件費が上昇した。賃上げを求めるストライキも頻発していた。