来春開業する北海道新幹線のスピードを青森県側で初めて営業最高速度の時速260キロまで上げる「速度向上試験」が11日未明に実施された。昨年12月に北海道側から始まった走行試験は、開業に向けての最終段階に入った。
試験主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、奥津軽いまべつ駅(青森県今別町)を出発した「H5系」車両は、午前2時19分ごろ、蓬田村を走行中に260キロまでスピードを上げ、その後新青森駅(青森市)に到着した。走行に問題はなかった。
北海道側の速度向上試験は昨年12月に成功。奥津軽いまべつ―新青森間の走行試験は5月下旬に始まり、架線や信号設備の機能を確認していた。走行試験は7月30日までで、8月からはJR北海道が運転士の訓練運転を行う。
青函トンネルを含む約82キロは在来線と同じ線路を走る共用区間で、最高速度は140キロになる。〔共同〕