【ロンドン=共同】石油輸出国機構(OPEC)が11日発表した石油月報によると、7月の原油生産高は日量3151万バレルだった。生産目標の3千万バレルを大幅に上回り、ダウ・ジョーンズ通信によると、2012年5月以来3年2カ月ぶりの高水準となった。
OPECの7月の生産高は前月より10万バレル増加。主要国のサウジアラビアやイラク、イランが伸ばした。
世界的な供給過剰などを背景に、ニューヨーク原油先物市場の米国産標準油種(WTI)は7月に1バレル50ドルの大台を割り込むなど下落基調が続き、8月に入ってからは約4カ月半ぶりの安値となる43ドル台をつけている。
OPECは現在の原油安の要因について、ギリシャの財政問題や中国経済をめぐる懸念のほか、欧米など6カ国とイランによる核協議合意に伴う同国の生産の増加予想を挙げた。