オフィス仲介の三鬼商事(東京・中央)が8日まとめた9月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は前月末比0.19ポイント低い4.53%と、5カ月連続で低下(改善)した。空室率の低下傾向は続いており、2008年10月の4.30%以来6年11カ月ぶりの低水準にある。会社の合併などによるオフィス拡張の動きも続いたほか、目立った大型の解約がなかった。調査対象である1フロア約330平方メートル以上のオフィスビルの竣工がなかったことも、空室率を押し下げた。
一方、都心5区のオフィス平均賃料は3.3平方メートルあたり1万7594円と、前月末より0.59%(104円)上がった。上昇は21カ月連続で、10年11月(1万7635円)以来、4年10カ月ぶりの高水準だった。オフィス需給の適正水準とされる5%を3カ月連続で下回っており、価格は小幅ながら上昇している。
大阪ビジネス地区の空室率は0.17ポイント低下の8.12%、名古屋ビジネス地区は0.18ポイント上昇の6.80%だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕