みかじめ料を要求する目的で電話をかけたなどとして、福岡県警は9日、特定危険指定暴力団工藤会(本部・北九州市)系組幹部に同様の行為を禁じる中止命令を出した。県警によると、脅迫などの暴力的行為が認められない段階で命令を出すのは全国初。
県警によると、組幹部の男(56)は7月9日、面識があった中古車販売業の男性経営者に「(みかじめ料)どうにかならんか」などと電話をかけ、面会を要求した。中止命令により、面会の要求や男性への付きまといなどが禁じられ、違反すれば暴力団対策法に基づき逮捕される。
男性はみかじめ料を支払わず、7月末に県警に相談した。県警は工藤会の壊滅作戦を進めており、不当要求を受けている事業者らに同会との決別を求めている。