ビール大手5社が13日発表した2015年7~9月のビールの課税済み出荷量は0.3%増と11年ぶりにプラスに転じた。酒税改正議論のなか、減税が見込まれるビールで各社が新商品を積極投入したことが販売を押し上げた。ビール系飲料全体では前年同期比2.5%減の1億1357万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となり、5年連続で過去最低となった。
15年1~9月では、ビール系飲料の課税済み出荷量は前年同期比1.3%減の3億932万ケースだった。前年割れは11年連続。1992年に今の形で統計を発表して以来の過去最低を更新した。8月中旬以降の天候不順の影響などで、最盛期である夏場の需要が伸び悩んだことが響いた。
酒類別ではビールが0.6%減の1億5393万ケースだった。発泡酒はプリン体や糖質を抑えた機能性分野がけん引して2.3%増だったが、第三のビールは3.6%減と落ち込みが大きかった。