26日の東京外国為替市場で円相場は続落した。17時時点では1ドル=120円94~96銭と、前週末の同時点と比べ60銭の円安・ドル高だった。前週末23日に中国人民銀行(中央銀行)が追加金融緩和を決めたことなどをきっかけに投資家のリスク選好の姿勢が強まり、世界的に株価が上昇している。こうした動きを背景に「低リスク通貨」とされる円が売られた。利上げを視野に入れる米国と、緩和的な環境が続くとみられる日本の金融政策の方向性の違いも意識された。
ただ、日経平均株価が大引けにかけて伸び悩んだこともあり、円の下値は堅かった。日中は1ドル=121円台前半で推移していたが、夕方にはまとまった利益確定目的の円買い・ドル売りが出て120円台後半まで下げ幅を縮小した。9~17時の円の安値は1ドル=121円34銭近辺で、値幅は47銭程度だった。
円は対ユーロで小幅に3日続伸した。17時時点では1ドル=133円47~50銭と、前週末の同時点に比べ16銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルでのユーロ安の進行が対円にも波及している。日中は利益確定を狙った円売り・ユーロ買いの影響で、円は小幅に下落に転じる場面もあった。
ユーロの対ドル相場は3日続落した。17時時点では1ユーロ=1.1035~38ドルと、前週末の同時点と比べ0.0069ドルのユーロ安・ドル高となっている。欧州中央銀行(ECB)が12月の追加金融緩和を示唆したことをきっかけに、ユーロは弱含んで推移している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕