九州電力川内原子力発電所(鹿児島県)の30キロ圏内に設置された放射線監視装置(モニタリングポスト)に設計ミスがあり、太陽光発電量の不足によって断続的に空間放射線量率を観測できない時間帯が生じていたことが6日、会計検査院の調べで分かった。
鹿児島県は8月の川内原発1号機の再稼働に当たって一般電源を引き込む改修をし、観測に空白が生じないようにした。
検査院によると、同県は2012年度に国の交付金6945万円を活用し、太陽光発電型のモニタリングポストを25カ所設置。24時間連続で観測する体制を整備した。
しかし、設置場所周辺の日射量不足のほか、装置を囲む柵や樹木の影の影響により、稼働に必要な電力を確保できない期間が断続的に発生。13、14年度の2年間に全25カ所で計7237時間分の観測ができていなかった。1カ月間に約3割に当たる計222時間停止していた地点もあった。