【NQNニューヨーク=内山佑輔】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小幅反発した。終値は前日比46ドル90セント(0.3%)高の1万7910ドル33セントだった。10月の米雇用統計が市場予想を上回る結果で、米景気の回復が続いているとの見方が株価を支えた。半面、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げするとの観測が一段と強まり、ダウ平均は下げる場面も目立った。
朝方に発表された10月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数は前月比27万1000人増と市場予想(18万人程度の増加)を大幅に上回った。米景気の堅調さが確認され、将来的には企業収益の拡大が見込めるとの見方が米株式の買いを誘った。利上げに伴う利ざやの改善期待から金融株が上げたことも相場の支えとなった。
ただ、ダウ平均は下げに転じる場面も目立った。大手金融機関の多くが利上げの開始時期予想を12月に前倒しするなど年内の米利上げ開始が改めて意識された。外国為替市場で円やユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXなど主要通貨に対するドル高が進んだことも米企業業績への警戒につながり、株式相場の重荷になった。
ハイテク株の比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数も3日ぶりに小幅反発し、前日比19.382ポイント(0.4%)高の5147.120で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち4業種が上げた。「金融」「IT(情報技術)」が上昇した。一方で「公益事業」「生活必需品」「ヘルスケア」などは下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約20億1000万株(同)だった。
個別では半導体大手のエヌビディアが急伸した。5日夕に発表した2015年8~10月期決算が増収増益となったことが好感された。飲料のモンスター・ビバレッジも7~9月期決算が好調で大幅高となった。ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株の上げが目立った。