保険料の値上げを前に、保険代理店に相談に訪れる人が増えている=東京都文京区の保険クリニック文京本郷店
貯蓄型の終身保険や学資保険などの保険料が、4月に一斉に値上げされる。日本銀行のマイナス金利政策で保険会社の運用が悪化し、約束通りの利回りの達成が難しくなったためだ。貯蓄の一環で加入する人が多く、値上げを前に「駆け込み」の申し込みも目立っている。
都内の保険代理店「保険クリニック 文京本郷店」では、3月の相談予約が例年の2倍に達している。訪れた女性会社員(30)は「知人から4月に保険料が上がると聞いて有休をとってきた。いまのうちに終身保険に入ろうと思う」。
生命保険会社などは最近、相次いで4月からの保険料値上げを発表している。対象となるのが、保険料を毎月、一定期間支払う貯蓄型の終身保険や学資保険だ。
終身保険は、死亡保険金のほか、解約した場合の返戻金が、払い込んだ保険料より多い場合がある。学資保険は、一定期間保険料を払えば、利回り分が上乗せされた学資金が支払われる。いずれも貯蓄代わりに加入する人が多い。
保険会社は集めた保険料を国債などで運用し、一定の利回りを約束してきたが、日銀のマイナス金利政策で運用利回りが悪化。従来の利回りの達成は難しくなり、保険料を値上げすることになった。
日本生命保険の終身保険を40…