11日午前の新興企業向け株式市場で日経ジャスダック平均株価は4日続伸した。前引けは前日比8円51銭(0.33%)高の2595円67銭だった。方向感に欠ける展開だった日経平均株価を受け、投資家が一部資金を新興株に振り向けた。業績拡大が確認できた銘柄や好材料が出た中小型株の上昇が目立ち、相場全体を押し上げた。
立花証券の鎌田重俊企業調査部長は「新興市場にも手詰まり感がみられるなか、投資家は業績を一つの軸に物色対象を選別している」と指摘する。日本郵政3社の同時上場を背景に、新興株の買い圧力は一時弱まった。現在はひとまずその状況は和らいだが、「大型株の上昇スピードと比べ、新興株のペースは遅い」と分析する。
ジャスダック市場の売買代金は概算で452億円、売買高は5785万株。主力銘柄で構成するJASDAQ―TOP20は3日ぶりに反発した。東証1部への市場変更や増配でいちごHDが上昇。タツモや菊池製作も上げた。一方、クルーズやFVCが下落した。
東証マザーズ指数は続伸した。前引けは前日比9.07ポイント(1.15%)高い799.34だった。HALの薬事申請が承認されたサイバダインが大幅高。そーせいやミクシィなど主力株の値上がりが目立った。一方、アイリッジやペプドリが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕