犯罪白書によると、2014年の刑法犯全体の認知件数は176万2912件と前年から8.1%減少し、1979年以来の低水準となった。半分以上を占める窃盗が89万7259件と8.6%減少した。
一方、罪を犯す人の高齢化が進み、14年に刑務所に入った2万1866人のうち65歳以上が2283人で、91年以降初めて1割を超えたことも分かった。
具体的な犯罪別では、ストーカー規制法違反の摘発件数が613件と前年から5割以上増えた。脅迫や住居侵入など、ストーカー規制法違反以外で摘発されたストーカー事案も増え、14年は11年(786件)の約2.4倍の1917件。殺人(14件)、傷害(213件)など、つきまといにとどまらず凶悪犯罪に発展したケースも増えた。
不正アクセス行為の認知件数は3545件と前年(2951件)に比べ20.1%増えた。このうちネットバンキングの不正送金が1944件と半数超を占める。
一方、交通事故などを除く一般刑法犯25万1115人のうち、再犯者は11万8381人で、再犯者率は47.1%と過去最多だった。97年から上昇し、高水準が続いている。