【ブリュッセル＝共同】対テロ警戒水準が21日、最高に引き上げられたベルギーの首都ブリュッセル。地下鉄が運行停止し、銃を持つ兵士が観光名所で警戒に当たるなど厳戒態勢となった。街中にサイレンが鳴り響き、観光客らは「一体何が起きるのか」と不安と戸惑いを口にした。

観光地として名高い広場グランプラス周辺は車の通行が禁止に。軍の装甲車が配置され、多くの兵士や警察官が周囲に目を光らせていた。近くの商店街ではシャッターを下ろす店も。

東京都から娘と観光に訪れた木津誠さん（68）は「パリから着いたばかりで水準引き上げは知らなかった。突然のことで驚いている」と戸惑った様子。「欧州はどうなってしまうのか」と不安げに話した。

ブリュッセル中央駅では、フランス人の男性観光客が閉鎖された地下鉄の入り口前で立ち尽くしていた。「せっかくパリから遊びに来たのに。何が起きているのか、全く情報がない」といら立ちを見せた。