27日の東京外国為替市場で円相場は反発した。17時時点は1ドル=122円36~39銭と、前日同時点に比べ27銭の円高・ドル安だった。欧州の取引時間帯に入る17時すぎには122円31銭近辺まで上昇した。27日の日経平均株価の下落や同日の中国・上海株の大幅安で「低リスク通貨」の円に買いが入った。26日の米国市場は感謝祭の祝日で休場だったため、積極的な取引を控える投資家も多く、比較的小規模の円買い・ドル売り注文が入っても値が振れやすかったようだ。
1ドル=122円台前半では日本で外為証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家が円売り・ドル買いを出した。国内輸入企業の一角も円売り注文を出して円相場の重荷になった。総務省が朝方発表した10月の全国消費者物価指数(CPI)や、日銀が午後に発表した生鮮食品とエネルギーを除いたベースでの10月のCPIにはいずれも相場の反応は限られた。9~17時の円の高値は1ドル=122円32銭近辺、安値は122円73銭近辺で、値幅は41銭程度だった。
円はユーロに対して小幅に続伸した。17時時点は1ユーロ=130円01~05銭と、前日17時時点に比べて7銭の円高・ユーロ安だった。対ドルの円高に連動し円買い・ユーロ売りが入った。対オセアニア通貨や対ドルでユーロ高が進むと円の上値は重くなった。
ユーロは対ドルで反発した。17時時点では1ユーロ=1.0624~27ドルと、同0.0017ドルのユーロ高・ドル安だった。中国株安で中国経済と関係の深いオーストラリア(豪)ドルなどに対しユーロが買い戻され、持ち高整理のユーロ買い・ドル売りに波及した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕