【イスタンブール=佐野彰洋】トルコ民放NTVは29日、過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)への空爆を巡り、トルコの軍事当局が仏軍機のトルコ領空飛行を認めることでフランス側と合意したと報じた。トルコはシリアと900キロメートル超にわたって国境を接しており、トルコ領空を自由に飛行できるようになれば仏軍の作戦能力向上につながる。
トルコは仏軍がISを空爆する際に領空を開放して軍事作戦を支援する。緊急時にはシリア国境に近いトルコのインジルリク空軍基地の使用を認めるほか、地中海に展開する仏原子力空母「シャルル・ドゴール」への補給などでも協力するという。
仏は9月にシリア領内のISを初めて空爆。ISによる13日のパリ同時テロ後、空爆を強化している。トルコはフランスとともに米軍主導の対IS有志連合に参加している。