日本船舶輸出組合が14日発表した11月の輸出船契約実績は、前年同月の3.2倍の109万5000総トンだった。2016年1月から強化される窒素酸化物(NOx)排出量規制を控えた駆け込み需要があり、7カ月連続で前年同月の実績を上回った。15年通年では2000万総トンを超える見通し。リーマン・ショック以降では最も高い水準になる。
11月の受注隻数は前年より19隻多い29隻だった。1~11月は合計で361隻。受注量は前年同期比46%増の計1995万7976総トンだった。コンテナ船やタンカー船などの受注が伸びた。
日本造船工業会の村山滋会長(川崎重工業社長)は同日の記者会見で「中国経済の減速で需要が低迷するなか、規制回避の駆け込みがあった。これから反動減があると覚悟している」と話した。