松井一郎大阪府知事は4日、大阪市内で開かれた大阪新年互礼会であいさつし、府市の共同組織「副首都推進本部」の会合に、「ゲストスピーカーとして経済界からぜひ参加してもらいたい」と述べた。吉村洋文大阪市長も「これまで様々あったかも分からないが、経済団体の皆さんと協力関係になって、大阪の成長を目指していく」と経済界との対話を強調した。
松井氏は「皆さんの意見を聞きながら副首都・大阪を作り上げたい」と協力を要請。同本部の会合の議題として大阪への国際博覧会(万博)誘致を例に挙げ、記者団に「(企業が)参加するために行政はどんなサポートをすればいいか、公式な会議で訴えてほしい」と説明した。
経済界からは、橋下徹前市長と松井氏の体制に対し、意思疎通が十分にできなかったとの声も上がっていた。観光施策と位置づける万博誘致などで経済界の協力が欠かせないため、松井、吉村両氏の新体制では歩み寄る姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。
記者団に今年の抱負を表す漢字を問われ、松井氏は府政の前進を示す「進歩」、吉村氏は子供や子育て世帯の支援に重点を置くとして「子」と、それぞれ色紙に記した。