松山市から兵庫県宝塚市に向かうツアー客42人を乗せたバスが17日、同県淡路市の神戸淡路鳴門自動車道で約10分にわたり蛇行運転し、添乗員が男性運転手(70)の運転を補助したことが20日、ツアーを企画した阪急交通社(大阪市)への取材で分かった。
同社によると、バスは3車線の左側を走行中、約5キロの間に複数回、左右に蛇行した。40代の女性添乗員が声を掛けても運転手から明確な返事がなく、立ち寄る予定の室津パーキングエリア(淡路市)を通過。添乗員が運転席脇でハンドル操作を助け、次の淡路サービスエリアで停車した。別の運転手に交代し、旅程を続けた。
けが人はおらず、車体の接触などはなかった。1泊2日で宝塚歌劇を観劇するツアーで、17日午前6時半ごろに松山市を出発していた。
運行した愛媛県東温市のバス会社によると、運転手は14日に健康診断を受けて異常はなく、出発前の点呼もしていた。「蛇行したことは覚えていない」と話しているが、その後の記憶はあるといい、病院で検査している。別会社の勤務も含めて約40年のバスの運転歴があるという。
阪急交通社はドライブレコーダーを解析するなどして原因を調べる。同社広報部は「あらためて常に安全運行管理を徹底したい」としている。〔共同〕