ホームセンターで岡山県地盤のリックコーポレーションと福島県地盤のダイユーエイトは21日、9月に経営統合すると発表した。両社は2009年に資本・業務提携するなど協力を強めてきた。流通業界の再編や市場の変化でホームセンターは苦境に立たされている。経営基盤を強化し、生き残りを目指す。
経営統合を決めた背景には流通業界の変化がある。日用品を中心にドラッグストアや総合スーパーとの競合が激化。大手ホームセンターが両社の地盤である福島、岡山にも展開しており、経営基盤の整備が急務だった。
2社の16年2月期の売上高見込みの合計は約800億円で、業界では10位前後になる見通し。共同仕入れなどのコスト削減や商品開発力の強化で競争力の向上を目指す。
持ち株会社の形態をとることで、新規事業に乗り出したり、他社をグループ化したりしやすくなる。まずリックコーポレーションが手掛けるペット事業を分社化し、持ち株会社の下に置く。ペット部門は成長を続けており、全国展開で事業拡大を狙う。
ホームセンター業界では最大手のDCMホールディングスが青森県を地盤とするサンワドーを子会社化するなど、買収による事業拡大が続いている。