九州旅客鉄道(JR九州)は29日、JR博多駅周辺で今春に実施する再開発事業の概要を発表した。日本郵便と組んで開発しているオフィスビル「JRJP博多ビル」は4月27日に開業し、地元の人気店を集めた飲食店街を設ける。駅直結の専門店街「アミュプラザ博多」も4月下旬までに刷新。グループの青果店「八百屋の九ちゃん」を含む20店を新規出店する。
近隣では丸井グループの「博多マルイ」が入居する日本郵便の複合ビル「KITTE博多」も4月21日に開業。今春に博多駅周辺の商業・サービス業・オフィスの集積が一気に加速する格好になる。29日に記者会見したJR九州の青柳俊彦社長は「(福岡の商業の中心である)天神地区と競い合えるようになりつつある」と指摘した。
JRJP博多ビルに飲食店街「駅から三百歩横丁」を設けることも正式発表した。地下1階に「焼とりの八兵衛」や炉端焼き「磯貝」の新業態など11店を集める。このうち商業施設への初出店は7店に上る。このほかフランス料理「俺のフレンチ」やアメリカンレストラン「ハードロックカフェ」も低層階にオープン。郵便局とゆうちょ銀行の店舗は4月25日に先行開業する。
アミュプラザ博多は3月の開業5周年を機に改装する。2月下旬から3月4日にかけて新規17店を含む27店を刷新。スポーツ用品のアディダスが女性向け新業態を国内初出店する。さらに4月下旬に米高級食料品店「ディーン&デルーカ」や青果店「八百屋の九ちゃん」3号店など3店を新規出店する。JR九州は九ちゃんの2号店をJR吉塚駅前に3月下旬に開くことも正式発表した。