中国の清華大学は3月1日夜、米シンクタンクのブルッキングス研究所と共に、中米新型コロナウイルス感染症予防・抑制と治療協力に関するフォーラムを開催。中米両国の公共衛生や医学分野のトップ専門家たちが、医学や研究の協力や、ワクチン研究開発などをテーマに議論を展開した。
中国国家衛生健康委員会ハイレベル専門家グループのグループリーダーを務める鍾南山氏は、今年6月には中国の新型コロナワクチンの接種率は40%に達する計画であることを明らかにした。
また鍾氏は、「経済を回復させ、学校への登校を再開させ、社会活動を段階的に回復させるためには、長期的に国全体を封じることなどはできず、そのためには集団免疫の形成が必要になる」と指摘。
その上で、「しかし、この集団免疫は大量の人々が病気にかかることで実現してはならず、科学をその基準として、ワクチンを接種することでこれらの目標を達成しなければならない。全世界が集団免疫を得られるようになるには少なくとも2~3年はかかり、もっとかかる可能性すらある。しかし中国においては、すでに60種類の異なるワクチンプロジェクトが現在進行中で、そのうち6つのプロジェクトはすでに臨床試験の第三ステップに進んでいる」とした。
鍾氏によると、世界的に見て、総人口に占めるワクチン接種人数の比率が一番高いのが92.46%のイスラエルで、アラブ首長国連邦は60%を上回り、英国が30%以上、米国が22%以上。しかし、中国はわずか3.56%だという。
ただ、「中国疾病予防管理センターから知り得た情報では、将来的に中国の接種率は今年6月末までには40%を達成することを目指している。計画達成までの日数はもう多くないので、我々は依然として非常に多くの作業をこなさなければならない」とした。(編集TG)
「人民網日本語版」2021年3月4日