厚生労働省が23日発表した2015年の毎月勤労統計調査(確報値)によると、物価変動の影響を除いた15年通年の実質賃金は0.9%減った。速報値と同じで、マイナスは4年連続。名目賃金にあたる同年の現金給与総額は0.1%増と2年連続でプラスとなったが、物価の伸びを下回った。
15年の現金給与総額(月平均)は31万3801円だった。内訳をみると、基本給にあたる所定内給与は前年比0.3%増の23万9651円、残業代を示す所定外給与は0.4%増の1万9593円と堅調だった。
ボーナスなど特別に支払われた給与が5万4557円と0.8%減ったため、名目賃金全体の伸びは小さかった。
厚労省が同日発表した15年12月の物価上昇を加味した実質賃金も前年同月より0.2%減った。マイナスは2カ月連続。12月の現金給与総額は54万4269円で前年同月から横ばいだった。所定内給与(0.4%増)、所定外給与(1.3%増)はともにプラスだった一方、特別給与が0.4%減と名目賃金の伸びを抑えた。